第5話 with colona19
with colona19
コロナ渦の中行われるオリンピックではいくつかのルールが課せられるのはジョンさんから聞かされていた。
宿泊施設として特に重要なのは以下の2点だ。
1. 一度バブル(施設)に入ると滞在期間中に外部の方との接触が出来ず、缶詰状態で生活を繰らなければいけない。
2. 一般の利用者(駐車場やショップ)とアメリカチームとの導線が重ならないようフェンスを建てなければいけない。
サードプレイス施設一部のスペースで妻と小学校二人の4人家族で暮らしていた自分たちにとってはとても大きな問題だった。
アメリカ団宿泊期間中の7/13~8/4は夏休みに入っていない期間も含まれており、出入り口が選手との導線が重なってしまうため、ここから学校に通うのは勿論NG.
自分以外の家族は近くの宿泊施設に滞在することとなった。
他の選手を受け入れるはずだった近隣宿泊施設では一般宿泊者との導線が分けられず、泣く泣く選手村からの遠征を余儀なくされた選手も多いと聞いた。
収まりを見せないコロナ渦で政府はなかなかオリンピックの開催や、観客の有無判断が出来ずにいた。
駐車場やショップ運営の仕方が変わるため色々な状況判断が出来ない状態が続き、方向性が決まったのはオリンピック開催数週間前だった。
残りわずかな時間だったが、最悪の事態(選手村からの遠征)は避けるべく準備に乗り出した。
ペンションの敷地にフェンスを設置。
どうしても導線が重なる駐車場利用者のトイレへの導線を解消するため、駐車場に仮設のトイレを設置した。

以前からサーフィンの大会等でお世話になっていた「スティール」さんが、急なお願いにも関わらず設営に協力していただき実現。


オリンピック会場では予定していたフェスを中止に。
思っていたオリンピックとはだいぶ違う形にはなったが、
画面を通じてだがサーフィンという素晴らしいスポーツ競技と、魅力ある千葉県一宮町が全世界の方に発信されることは事実。
With corona
オリンピックイベントの成功が今後の様々なイベントを大きく左右する。
未来のアスリートのために
未来ある子供たちのために
疲弊した世界の方々に
競技を通して感動を届けていただきたい
明日7/15からシェフを含めた3人がサードプレイスに到着する予定になっている。
いよいよ未知なるバブルへ突入となる。
不安もあるが人生で二度と来ない機会
全力でサポートに徹し、何より1分1秒の瞬間を楽しもうと思う。