
第11話 選手のルーティン
選手やスタッフはサードプレイスに宿泊してから朝4時起床 ガレージにて1時間~1時間半ほどストレッチやウォーミングアップ ハイドロフラスクに水と氷を入れNASAが考案したリキッドを入れ会場に練習に向かう。 この原液ジュースがまた美味いし疲労回復や炎天下での熱中症対策に効果があるらしい。 目印にサードプレイスで用意した「LOOSMANデザイン」の選手のステッカー♪ 朝食は海に入る前に摂る選手と、練習後に食べる選手とそれぞれタイミングで摂り終えると マッサージを受けたりトレーニングをしたり または会場にサーフィン練習に行く選手もいる 昼休憩をとり 14時ころから各々のペースで会場にサーフィン サーフィンの練習ペースは㏠2ラウンド~3ラウンド その都度ドライバーが何回も会場を往復し選手を送迎。 海から上がり帰ってくるとすぐにマッサージを受け 疲労回復に良いとされるアイスバスに入ってから 暖かいジャグジーを3セット行う 最後はジャグジーでゆっくり談笑タイム。 18時~19時には夕ご飯 20時には選手は各部屋に戻り就寝 選手は大会期間中ほぼ毎日このルーティン

第10話 オープニングセレモニー
8月23日開会式当日 この日の夕食は夢にまで見た新設したテラススペースでのバーベキュー スタッフもちゃっかりいただきました! 開会式同時刻にラルフローレンの開会式ユニホームに着替える4選手 まさかサードプレイスでオープニングセレモニーが行われるなんて思ってもみない出来事 スタッフで花火の花道を作り、選手たちを迎え入れる 暖かい最高な開会式はそこにあった この場所でTEAM USAの開会式に立ち会えたことは本当に光栄です。 その後はTEAM USAで記念撮影 撮影後は開会式の中継を見るアメリカチーム 最後から二番目だったアメリカチーム入場したころには23時をまわっていた もし、アメリカチームが開会式に出ていたら 千葉のサードプレイスに着くのは夜中の2時を過ぎていたことでしょう。 翌日の体調にも響く可能性がある開会式を断念したアメリカチームは賢明だったのかもしれません。

第9話 いつもの笑顔
3日目22日オリンピック開会式前日 大きなスーツケースが11個 ナイキのシューズや、ラルフローレンのジャケット。 オープニングセレモニーに参加するための荷物が届いた。 本来ならば国立競技場で国旗を掲げ、お揃いのユニフォームでにこやかに手を振りながら行進する予定だった開会式、しかしアメリカチームは感染リスクと開会式の開催時間が遅く選手に負担をかける理由から不参加だという。 非常に残念だがコンテストをフォーカスするアスリートにとっては少しでもリスクを回避しなければいけない苦渋の決断だったのだろう。 たまたま荷物の搬入が終わったところに居合わせたカリッサとキャロラインは中の荷物を見てうれしそうな表情を見せていた。 開会式で着るジャケットの他にもナイキからスニーカー数足、オークリーのサングラスやブランド時計まで。 全ては確認できなかったが相当数のアイテムが入っており、サーフィンに限らず他のオリンピック出場選手にも送られているのだろうと思うと国を挙げて行うオリンピックのスポンサーのすごさを目の当たりにした。 このようなアイテムを目にするときっと更にオリンピ

第8話 いよいよ選手との生活
この日は事前キャンプの牧之原市から8:00に出発したというジョンからの電話で始まった。 スタッフの部屋割りが変わったためベッドを移動、スポンサーのレッドブルからテーブルや冷蔵庫が届き配置作業、ウェルカムイベントの詳細連絡とバタバタな㏠が始まった。 今日も昨日に増して熱く、連日熱中症アラートが発令されていたくらい。 そわそわしながら準備を進めていると、あと15分で着くと連絡が入った。 チャーターしている大型バスがサードプレイス駐車場まで入ってくる予定だったが案の定大きすぎて入れず、急遽国道に停車し選手は歩いてサードプレイスに来ることとなった。 スーパースターといつも通り慣れた道をエスコーとしながらサードプレイスにつくと、いつものメンバーや近隣の学校に通うキッズ達がキラキラとした目でアメリカの国旗を振って出迎えてくれた。 にこやかな笑顔で手を振り返すアメリカチームの選手たち。 ここには本来開催されるべき姿のオリンピックあり感動と高揚で記憶が殆どないほどだ。 選手を送り届け、ボードや荷物を受け取りにトラックでバスまで数往復 選手のために建てたガレージに

第7話 事前キャンプ
選手は7月15日に成田空港に到着しUSAホストタウンでもある静岡県牧之原市にて事前キャンプを行った。 事前キャンプの目的はバランスの取れた食事や、適度な運動によるジェットラグ(時差ぼけ)を早期に解消すること。 どのスポーツでも海外遠征の場合は最低でも3日~4日前までに現地に入ることが鉄則らしく、ホストタウンとして牧之原市がサポートをしたいと申し出たという。 そしてテキサスのBSRサーフリゾートと同じAmerican Wave Machine社の造波装置を導入しているウェーブプール「SURF STADIUM」でのサーフィン練習。 ウェーブプールでのアメリカチームのライディング動画 宿泊先のホテル前のビーチでの公開サーフィン練習 歩いて行けるこのビーチですら外部の方との接触を避けるために車で移動。 海にいるとやっぱり一番リラックス出来るのでしょうね。素敵な笑顔です。 牧之原市では選手をもてなすイベントが開催され、沢山の方に見送られて選手たちもうれしそうな表情です 当初の大会スケジュールは以下の通り 7月25日(日) 7時〜16時20分 [男女 ラウン

第6話 ひまわりのように
選手がサードプレイスに到着する日が近づくにつれて TEAM USA のサポーターから沢山のグッズが届く 選手やスタッフのネーム入りのハイドロフラスク 選手が使うUSAのロゴが入った「LEUS」のタオル そして今回サードプレイスをサポートしてくれたメーカー様からも届いております。 サードプレイスではお馴染みの「HALO」より選手たちへレザーアイテムのプレゼントも協賛 カリフォルニア、ニューポートビーチで2012年に立ち上げた『BYRD HAIRDO PRODUCTS (通称 バード)』。のシャンプーやリンス、ポマード等がオリンピック期間限定のアメニティとして宿泊者だけではなく1day利用者の方にも試供品(テスター)として提供していただきました。 更に1978年、若き一人のサーファーが、アメリカ西海岸のビーチで立ち上がったブランド「UGG®」より滞在期間中のルームシューズをご協賛いただきました。 「UGG®」といえばシープスキンのイメージが強いですが、summerシーズン向けのサンダルやファー付きのサンダルまで!!本当に感謝です。。 そして、大会エリ

第5話 with colona19
with colona19 コロナ渦の中行われるオリンピックではいくつかのルールが課せられるのはジョンさんから聞かされていた。 宿泊施設として特に重要なのは以下の2点だ。 1. 一度バブル(施設)に入ると滞在期間中に外部の方との接触が出来ず、缶詰状態で生活を繰らなければいけない。 2. 一般の利用者(駐車場やショップ)とアメリカチームとの導線が重ならないようフェンスを建てなければいけない。 サードプレイス施設一部のスペースで妻と小学校二人の4人家族で暮らしていた自分たちにとってはとても大きな問題だった。 アメリカ団宿泊期間中の7/13~8/4は夏休みに入っていない期間も含まれており、出入り口が選手との導線が重なってしまうため、ここから学校に通うのは勿論NG. 自分以外の家族は近くの宿泊施設に滞在することとなった。 他の選手を受け入れるはずだった近隣宿泊施設では一般宿泊者との導線が分けられず、泣く泣く選手村からの遠征を余儀なくされた選手も多いと聞いた。 収まりを見せないコロナ渦で政府はなかなかオリンピックの開催や、観客の有無判断が出来ずにいた。 駐

第4話 サードプレイスのウィークポイント
アメリカチームからの熱意をしっかりと受け止めた自分はアメリカチームには内緒で ある計画を進めていた。 オリンピック会場の釣ヶ先海岸(志田下)ではここ数年にわたり一宮町や一宮サーフィン業組合のバックアップの元、世界サーフィンコンテストが行われてきた。 その流れの中、サードプレイスにも大会期間中に世界各国の選手が滞在していただいた。 期間中、選手の毎日のルーティンを間近で観察していると、サードプレイスの弱点が見えてきた。 弱点その1 選手は大会期間中、毎日ストレッチやヨガ、筋力を維持するための自重トレーニングを行っているが、多くの選手が同時に行える大きさのスペースがないため、個々の部屋のベットを寄せて行っていたり、客室の廊下を利用したり、日中は熱い屋外スペース利用していた。 弱点その2 選手はあらゆる波のコンディションにでも対応できるよう最低五本のサーフボードを用意して来日していた。 もちろん一般宿泊の方が持参するくらいのサーフボード置き場は用意してあったが、各選手が5本近く持ってくると外のボード置き場では足りなく、客室にボードを持ち込むことで選手の

第3話 アメリカンドリーム
2020年4月 アメリカから20フィートのコンテナが届いた コンテナに入っていたのは大人5.6人で入れそうな豪華なジャグジーの他に 電動自転車、バーベキューコンロ、ハイドロフラスク、タオル等、オリンピック期間の必要日常品を含めたアイテムたちでぎっしり満載のプレゼントだった。 このアイテム全てをオリンピック期間が終わったらプレゼントしてくれるっていうのだから、まさにアメリカンドリーム。 アメリカのスケールの大きさを分からされた オリンピック大会期間中には選手やスタッフのアメリカ団専属シェフも滞在し料理をすることから、倉庫としてしか機能していなかった元々あった厨房もクリーニング後、塗装もやり直し、蘇らせてくれた。 オリンピック滞在期間中に選手がストレスなく過ごせるために送ってくれたアイテム達は、オリンピックに対するただならぬ熱意が込められていた。 アメリカチームの熱意をしっかりと受けとめたサードプレイスは、水面下で進めていた計画を始動した!

第2話 アメリカ代表チームとの架け橋
「そもそもアメリカチームとはどういう経緯で契約につながったの?」 と聞かれることが多いので、まずはその経緯から説明します 友人の紹介で常連として数年前から宿泊してくれていた日系アメリカ人のジョンさん。 勿論、彼はサーファー。 そして元オリンピックのアメリカ代表体操選手だった経歴もある方だった。 オリンピックが東京で開催することが決まり、日本での経験の長さや元アスリートという経歴を評価されて数多くのオリンピック種目の宿泊施設や練習場をアテンドするスペシャルアドバイザー兼コーディネーターとしてのポストに就いた。 2016年にサーフィン種目の開催地が千葉県一宮町に決定。 すぐに彼から連絡を受けた 「サーフィンアメリカ代表選手のオリンピック期間中の宿泊先としてサードプレイスを使わせてくれないか? ペンションサードプレイスのような施設は他にない。会場にも近いし、何よりサーファーへの設備が充実している」という内容だった。 記念すべき第一回のサーフィン競技が一宮町で開催されることが決まり喜んでいた矢先に舞い込んだ、思いもよらない展開だったが、もちろんすぐに快諾